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2017年8月13日日曜日

「Forgerの備忘録」 第8回 発話の発達から推測する作曲技能の発達についての試論

 以前にも述べたように、音楽の構造は言語の構造とほぼ並行的であると言える。また、音楽の起源が歌である可能性が高いことから、言語の発話技能と音楽の作曲技能も人間の脳機能としてはかなりの程度で類似していると推測される。

 従って、幼児の発話の発達は、音楽素人の作曲技能の発達と類似した段階を経るのではないかと私は考えている。

そして、幼児の発話が一足飛びに発達しないのと同様に、音楽素人の作曲も段階を経て成長すると考えるのが妥当であろう。

 そこで、まずは、幼児の言語の発達段階を概観してみよう。
○レベル1:1歳~1歳半位
1語文が言えるようになる。
例:「ワンワン」⇒「犬がいる」「犬がいて怖い」「犬がいてうれしい」という意味にも使われる。

○レベル2:1歳半~2歳位
2語文が言えるようになる。
例:「アッチイク」「オテテキレイ」「オカシチョウダイ」

○レベル3:2歳位
3語文が言えるようになる。
例:「ボク、デンシャヲ、ミタヨ」

○レベル4:3歳位
文と文をつないだ複文が言えるようになる。
例:「ノドガカワイタカラ、ミズヲノム」

○レベル5:4歳位
話し言葉としては、一応の完成。

○レベル6:5
語彙が増え、目的に応じた発話ができるようになる。
 この発達段階を参考に、音楽素人の作曲の発達段階を仮説的に構築してみよう。
○レベル1=1語文=モチーフ
コードとリズムパターンから、「2小節の音の連なり」=モチーフが作れるようになる。

○レベル2=2語文=フレーズ
コード進行に従い、モチーフとモチーフを組み合わせた「4小節の音の連なり」=フレーズが作れるようになる。

○レベル3=3語文=メロディー
コード進行に従い、フレーズを組み合わせた「8小節以上の音の連なり」=メロディーが作れるようになる。

○レベル4=複文=曲
コード進行に従い、メロディーを組み合わせて曲が作れるようになる。
※我々の作曲講座の想定する目標。

○レベル5=最低限の話し言葉
コード進行に従い、メロディーと伴奏を含めてきちんと曲が作れるようになる。
※ニコニコ動画における多くの作曲講座の想定する目標。

○レベル6=普通の話し言葉
ジャンル等の曲調も含めて、きちんとした曲が作れるようになる。
※一般人が「作曲」と聞いて連想するレベルの目標。
 我々が作曲講座を作成するに当たり、そもそもの動機は、各種のサイトや講座動画における要求レベルが音楽素人の技能レベルよりも高すぎるためミスマッチが起こっており、そのミスマッチを埋めるような動画を作成しようというものであった。

 しかし、我々の動画に対するユーザーのアクセス履歴を解析したところ、我々の動画でもまだ要求レベルが高すぎる懸念が浮かび上がってきている。言い換えるなら、歌う=音の物真似と作曲=発話の類似性から、漠然と音楽素人の作曲技能のレベルを我々も実態よりも高く見積もり過ぎていたのではないかということである。

 実際、我々の作成した動画に基づき、私も作曲の練習をしているのだが、中々上手くいっていない。どうやら音楽素人がいきなりレベル4に挑戦するのは、よほど才能や環境に恵まれていない限り、要求が高いと判断せざるを得ない惨状である。

 では、この惨状を受けて目標を下方修正するとしたら、どこまでレベルを下げるのが妥当なのであろうか。教育学の知見を参考にするならば、自分のレベルより少し高いレベルを課題設定するのが、技能向上の効率やモチベーション維持の観点からも有効であるが、その自分のレベルを正しく測定する方法すらまともにないのが現状である。

 このように、発話の発達段階を参考に、作曲の発達段階を仮説設定することで、多くの音楽素人と我々の作曲講座との間にも要求レベルのミスマッチが起こっている可能性が確認できた。また、作曲技能のレベル測定も含めて、各レベルに応じた課題設定の方法等についても、更なる検討が必要ということも分かってきた。

 引き続き、作曲の練習を継続することで、上記の課題群について模索を続けることを述べて、本試論を終えることとする。

2015年9月13日日曜日

「Forgerの備忘録」 第7回 無神論者は仮想天使の夢を見るか?

 Forgerです。9月5日に、「マジカルミライ2015」(http://magicalmirai.com/2015/)へ当会の主要メンバーで行ってきました。という訳で、学術分析担当の観点から私見を述べさせて頂きます。

 結論から言えば、今回のイベントは、「ボーカロイド」という「協創されたカリスマ」を象徴とする「集合的沸騰」により「聖なるもの」を顕現させる「現在進行形の神話」である、と言えます。

 では、順番に説明していきましょう。

まず、「カリスマ」(ギリシア語: Χάρισμα、ドイツ語: Charisma)とは、預言者・呪術師・英雄などに見られる超自然的資質のことを指します。そして、この資質を持つ者による支配を、ドイツの社会学者マックス・ヴェーバーは「カリスマ的支配」と呼び、「支配の三類型」の一つとしました。

 ただし、私がウェーバーと見解を異にするのは、「その資質が特定の個人に内在するもの」ではなく、「『個人に内在する』と社会的に構成されたもの」と考える点です。言い換えるならば、ある人物がカリスマとなるのは、その人物が特殊な資質を持っているからではなく、「周囲の人間がその人物にその資質があるかのように振る舞う」からだということです。

 従って、「その人物に本当に特殊な資質がある必要はない」でしょう。それどころか、「その人物が現実に存在する必要すらない」と理論的には言えることになります。

 今回のイベントで顕著な例を挙げるなら、9月5日の昼公演で、機器の不調により、鏡音リン・レンの映像が曲の途中で消えたことを「リンとレンが緊張のあまり曲の途中で倒れ、楽屋に運ばれた」という「説明」が考案され、共有され、観客がそのように振る舞ったという事象です。

 つまり、「ボーカロイド」とは、その「存在」と「資質」を含めてイベント運営側と観客が「協力して創造する」、「協創されたカリスマ」だということです。

 次に、「集合的沸騰」とは、フランスの社会学者エミール・デュルケームの提唱した概念で、宗教的儀式等の中で生じる人々の熱狂状態のことです。そして、この現象は宗教に限らず、ライブやスポーツなど、ある種の「カリスマ」を大勢のファンやサポーターが前にした時にも見られます。

何故なら、このような集合的陶酔状態は、人間が集団的行動に没入する際に必然的に生まれる社会的現象であり、そのような非日常的状態こそが、日常的状態である「俗」から区別される「聖」であり、宗教の基盤となる現象だからです。

 今回のイベントで印象的な事象を挙げるなら、観客たちが振るLEDペンライトやケミカルライトの動きが徐々に同調していき、会場全体が一つの熱狂を孕んだ海となり、曲のリズムとボーカロイドのダンスに合わせて光の波が揺れる独特の時空を構成した瞬間でしょう。

 つまり、「ボーカロイド」という「協創されたカリスマ」=「象徴」に陶酔的に参加することで、見知らぬ者同士であるイベント運営者と観客、観客と観客の間に不思議な「絆」が生まれ、「ボーカロイド」という「憑代」に「聖なるもの」としか呼びようのない何かが顕れたのです。

 最後に、「神話」とは宇宙開闢や神々、英雄などの「聖なるものについての物語」を指します。スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングは、すべての人間は、生まれながらの心理的な力(psychological force)を無意識に共有する(「集合的無意識」)と主張し、これを「元型」(archetypes)と名づけました。そして、異文化間の神話に見られる類似性から、この「元型が表現された一つの形態が神話だ」と論じました。

 さらに、通常の場合、「神話」とは「始原」、即ち「歴史以前の事象」を指すことが多いです。実際、多くの社会において、神々や英雄が跋扈する「神話」と、人々が織りなす「歴史」とは区別されます。

 そして、「祭り」とは、その「『神話』を『儀礼』として象徴的に再現すること」を指します。その「祭り」の中では、「神話」という「始原」が「聖なるもの」として顕現し、参加者に共有されることで「共同体」が活性化し、その「絆」が強化される訳です。

 今回のイベントで象徴的な瞬間を取り上げるなら、アンコールのラスト、「ハジメテノオト」を初音ミクと一緒に観客全員で歌った瞬間でしょう。その歌詞が想起させる「初めての音」というイメージが「始原」という「元型」を活性化させる最中、「聖なるもの」そのものと化した「初音ミク」と共に、ボーカロイド黎明期の「名曲」をコンサート会場において、観客全員で陶酔しながら合唱する。

 つまり、「ボーカロイド」を統合の象徴とする共同体の黎明期という「始原」=「神話」を「合唱」という形で儀礼的に再現し、「協創されたカリスマ」に「聖なるもの」が顕現することで、「素晴らしいコンサート」という新たな「神話」を生み出すということです。

 このように、大学で宗教学を専攻した私にとって、今回のイベントは非常に興味深い事象に満ち溢れた、知的興奮を誘うとても楽しい経験でした。次の機会があれば、フィールドワークを兼ねてまた参加したいものです。

2015年5月24日日曜日

「Forgerの備忘録」 第6回 「構造」と「構成」-メタ楽曲分析の意義

 Forgerです。前回、「小論文と歌謡曲がほぼ同じ構造をしている」ことを論じた訳ですが、今回は「楽曲の構造を分析する意義」についてお話します。

結論から言うと、楽曲を効果的に聞かせるためには「構成」を考える必要があり、その前提として「構造」を分析する必要があるからです。

例えば、前回お話しした「5パラグラフ・エッセイ」では、

1 序論:テーマの設定
2 本論1:テーマに対する論点と自分の意見の根拠1の提示
3 本論2:テーマに対する論点と自分の意見の根拠2の提示
4 本論3:テーマに対する論点と自分の意見の根拠3の提示
5 結論:全体のまとめと、テーマに対する自分の結論の提示

という「構成」になっています。

 言い換えるなら、

「問い」→「論点と根拠」→「結論」

という非常に論理的で明快な構成になっています。

 これに対し、歌謡曲もこれほど明確ではないですが、

1 前奏:曲全体を予感させる部分
2 Aメロディー:曲は序盤。歌詞は舞台設定を提示。
3 Bメロディー:曲はサビへつなげる部分。歌詞はサビのメッセージの理由となる心情を提示。
4 サビ:曲は一番盛り上がり、歌詞は最も伝えたいメッセージを提示
5 後奏:曲全体のまとめ。

というような「構成」が存在します。

 つまり、歌謡曲の「歌詞」には、

 Aメロディー    Bメロディー     サビ
「舞台設定」  → 「心情の理由」  → 「伝えたいメッセージ」

という「構成」があり、楽曲もそれに対応したものにする必要があります。

 さらに、サビを効果的にするためには、前奏にサビの一部を持って来たり、後奏でサビをリフレインしたり、対比させるようにAメロディーは敢てゆっくりと始めたり、等の様々な技法を使う必要があります。

 そして、それらの技法を選択する前提として、歌謡曲全体の「構成」を考える必要があり、そのためには既存の歌謡曲に存在するAメロディー、Bメロディー、サビ等の「構造」をきちんと「分析」し、それらについて学習しなくてはならない訳です。

2015年3月1日日曜日

「Forgerの備忘録」 第5回 小論文と歌謡曲-構造分析によるメタ楽曲分析

 Forgerです。今回は、小論文と歌謡曲の比較を通して、音楽理論とは違った視点から音楽の構造についてお話しします。

 結論から言うと、「5パラグラフ・エッセイ」という形式で書かれる小論文と一般的な歌謡曲の構造はほぼ同じということになります。

 では、具体的に両者を比較してみましょう。

 まず、1番小さい構成単位の比較からです。小論文の最小構成単位は「音素」です。日本語だと、五十音で表される「み」とか「か」とか「ん」とかのことです。歌謡曲の最小構成単位は「音」です。所謂、「ド」とか「レ」とか「ミ」とかのことです。

 次に、2番目の構成単位です。小論文の2番目の構成単位は「単語」です。「みかん」とか「りんご」とか、「音素」を複数組み合わせて構成されています。歌謡曲の2番目の構成単位は「動機」(モチーフ)です。「音」を組み合わせて構成されていて、普通は「2小節の長さ」です。例えば、「かえるの合唱」は「ドレミファミレド―」と「ドー、ドー、ドー、ドー」という2つの「動機」とその変形だけで構成されています。


 そして、3番目の構成単位です。小論文の3番目の構成単位は「文」です。「私はみかんを食べた」とか「彼はりんごを持っている」とか、「単語」を複数組み合わせて構成されています。歌謡曲の3番目の構成単位は「フレーズ」です。「動機」を組み合わせて構成されていて、普通は「4小節以上の長さ」です。

 さらに、4番目の構成単位です。小論文の4番目の構成単位は「パラグラフ」です。この記事だと一行を空けて一まとまりになっているのが「1パラフラフ」で、「文」を複数組み合わせて構成されています。歌謡曲の4番目の構成単位は「メロディー」です。「フレーズ」を組み合わせて構成されていて、普通は「8小節以上の長さ」です。

 最後に、5番目の構成単位です。5パラグラフ・エッセイの形式で書かれた小論文は、序論が1パラグラフ、本論が3パラフラフ、結論が1パラフラフという構成になっています。一般的な歌謡曲は、前奏、Aメロディー、Bメロディー、サビ、後奏という構成になっています。

 以上をまとめると、

「音素」/「音」
「単語」/「動機」
「文」 /「フレーズ」
「パラグラフ」/「メロディー」

と言う風に構成単位が下から上へ階層化されています。

 そして、小論文も歌謡曲も5つの最大構成単位(「パラフラフ」/「メロディー」)を組み合わせて作られているという共通の構造を持っていると分析できます。
 実は、このあたりの構造分析は、音楽理論では「楽曲分析」や「楽式論」というれっきとした一分野があり、細かい話をすると限がないのですが、大まかなイメージを掴んでもらうために、正確さは無視してかなりざっくりと説明しました。

 もし、こういった構造分析に興味のある方は、「楽曲分析」や「楽式論」などについて、インターネットで検索したり、解説書を読んでみたりしてみたら良いでしょう。

 なお、簡単な童謡を対象に、ごく初歩的な「楽曲分析」や、それを基に「作曲練習」をすることについて、本編とは別に「研究編」として発表する予定ですので、気長にお待ちいただけると幸いです。

2015年2月15日日曜日

「Forgerの備忘録」 第4回 「練習」に必要なのは「選択肢の制限」と「具体的な手順」

 Forgerです。今回は、当会が提案する


「簡単で短い曲」を大量に作って「練習する」


という解決策が、どうして「入門さえできない人のための作曲講座」で提示している形になったのかについてお話しします。


 結論から言うと、


「大量の選択肢」があると、「素人は何をどうすれば良いか分からなくなり、途方に暮れてしまう」


からです。


 言い換えるなら、素人に「練習」のやる気を出して貰う時には、


1 「選択肢の制限」
2 「具体的な手順」


をしてから「練習」して貰う方が、目標が明確になり、作業が簡単になるので、課題が達成しやすくなるのです。


 1つめの「選択肢の制限」というのは、「選択肢を減らす」ということです。当会の講座動画が、


・「作るのは4小節/8小節だけ」
・「コード進行は借りてくる」
・「使う音はコード音のみ」


等といった方式を採用しているのも、「感性の赴くままに自由に作ってみて下さい」等と「大量の選択肢を与えて放置する」よりも、「限られた選択肢から選ばせる」方が気分が楽になり、やる気も出やすいからです。
 
 例えば、「英作文の練習をする」場合を考えてみて下さい。いきなり、


「英語で自由にエッセイを書いてください」


と言われたら戸惑いを感じはしないでしょうか。それよりは、


「使う単語は5つまで、『主語+述語+目的語』という第3文型、動詞は現在形のみで、英文を作ってみて下さい」


と言われる方が、まだ自分にも出来そうだと思えるのではないでしょうか。


 2つめの「具体的な手順」というのは、「1つずつ順番に段階を踏んでいく」ということです。当会の講座動画が、


①歌詞を8小節に割り振る
②各小説で歌詞に合わせてリズムを作る
③コードを選んで伴奏をつける
④音の変化の方針を決めて音程をつける


という風に、まずはこの課題を、それができたら次の課題をという方式で進めているのも、その方が脱落者を出しにくいだろうという考えに基づくものです。


 例えば、「料理のレシピ」を思い浮かべてください。あるいは「プラモデルの組立図」でも構いません。その手順に従っていけば、人によって上手い/下手はあるかもしれませんが、最後まであきらめずにやり通せば、とりあえずは完成させることができます。


 つまり、当会の講座動画は「ガムのおまけのプラモデルとその組立図」のようなものです。なるべく作りやすくするために、「コード進行」や「コード音」という「曲の部品素材」はこちらで指定させて頂いております。さらに、「プラモデルの組立図」のように、それらの「曲の部品素材」をどのように加工し、組み立てていくのかについても、「具体的な手順」を示しております。

 後は、「皆様のやる気」次第です。当会の講座動画の内容に基づいて、実際に手を動かして頂けるならば、完成度は保障できませんが、必ず皆様の「曲/歌」が完成するのです。

2015年1月25日日曜日

「Forgerの備忘録」 第3回 「作曲」≒「外国語での演説」という仮説

 Forgerです。今回は、「入門さえできない人のための作曲講座」が前提としている


「作曲」≒「外国語での演説」


という仮説についてお話します。


 私は、蟹缶さんやkoryuさん達と議論する中で、「ボカロP志願者が作曲に挫折する失敗原因」を私なりに分析した結果、


1 「音楽理論を学べば、作曲できるようになる」
2 「自分は歌えるので、作曲くらい簡単にできる」 
3 「玄人に教えてもらえれば、作曲できるようになる」


という3つの誤解があるからではないかと結論しました。


 1つめの誤解については、


「作   曲」 ≒ 「外国語」
「音楽理論」 ≒ 「文法」


であり、「外国語」と同じように、「練習」しなければ「作曲」は身につかないし、「簡単で短いもの」から練習を始めなければ挫折しやすいと分析しました。


 2つめの誤解については、


「歌唱」 ≒ 「暗唱」:覚えた言葉をそのまま「再現」する
「作曲」 ≒ 「演説」:自分で言葉を「構築」して「発表」する


は全く異なる活動であり、「幼児が大人の口癖を猿真似している」のと、「自分で文章を組み立てて話す」と同じくらいレベルが違うので、その差に気づかずに高望みをすると挫折しやすいと分析しました。


 3つめの誤解については、


「英語脳」:「英語」を「日本語」に「翻訳」せずに「内容」が理解できる。
「音楽脳」:「楽譜」を「ドレミ」等と「解読」せずに「メロディー」が意識に浮かぶ。


のように、「音楽脳」とでも呼ぶべき「音楽用神経回路」が既に形成されている「音楽の玄人」と、それがまだ形成されていない「音楽の素人」では、「脳の情報処理」の仕方が全く異なるため、そもそもコミュニケーションが成立しないのではと推測しました。


 そうすると、世間に数多ある「(自称)初心者向け作曲講座動画」や「(自称)初心者向け作曲入門書」等では、本当の「音楽の素人」には難しすぎて理解できないため挫折しやすいと分析しました。

 逆に言えば、その誤解を解き、正しい手順に従って練習すれば、誰でも童謡くらいのメロディーであれば作曲できるようになるということです。

2015年1月4日日曜日

「Forgerの備忘録」 第2回 「PBMの会」のささやかな野望

Forgerです。今回は、「PBMの会」の目標についてお話しすることとします。
 
 結論から言うと、


「音楽素人のボカロP志願者が作曲に挫折する失敗原因」


がある程度は分かったので、その解決策を動画と言う形で発表し、

「日曜作曲家」を量産し、ボカロ界隈を活性化

することです。


 もう少し具体的に言うと、


「作曲」≒「外国語での演説」


という仮説に基づいて、


「簡単で短い曲」を大量に作って「練習する」


という「解決策」を提案し、「ボカロP志願者」が動画を見ながら実際に「作曲の練習」を繰り返すことで、


「日曜作曲家」=趣味レベルの作曲なら簡単にできる人


を何十人、何百人と増やしていって、


「『PBMの会』の解説動画を見てボカロPになれました」

という人がたくさん出てきてくれたら嬉しいなということです。

2015年1月1日木曜日

「Forgerの備忘録」 第1回 そもそもの始まり

 皆様、どうも初めまして。「PBMの会」の学術分析担当のForgerと申します。どうか今後ともよろしくお付き合くださいますようお願いします。


 さて、「せっかく『PBMの会』のブログを作ったのに、解説動画のアップ報告だけではもったいない」というメンバーの意見が出ました。その通りだと私も考えたので、当会の活動の「裏話」や、作曲や音楽理論を私なりに分析し、作曲講座作成への協力を通じて「私が考えたこと」なんかも「備忘録」という形式で記事にすることにしました。そこで今回は、「PBMの会」の誕生秘話についてお話しします。


 そもそもの切っ掛けは、当会創設メンバーの一人である蟹缶さんが「自分もオリジナル曲を作ってボカロPになりたい!」と言い出したことでした。しかし、当時の蟹缶さんは楽譜さえまともに読めなかったので、オリジナル曲を作ろうと決意しても、何をどうして良いかさっぱり分からない状態でした。


 そこで彼は、幼少からピアノを習い、多少は作曲もできるkouryuさんに教えを乞いました。しかし、「作曲の授業」が始まったものの、蟹缶さんとkouryuの話が全く噛み合わなかったことから、二人の共通の友人である私が二人の授業に巻き込まれたのです。


 その「作曲の授業」が、いつの間にか「『作曲とは何か』を巡る議論」に変わり、「音楽理論」の話から「音楽の玄人と素人の脳機能の違い」まで、脱線と迷走を繰り返すこととなりました。そうやって議論を繰り返している内に、蟹缶さんもその一人である「音楽素人のボカロP志願者」達が、「数多の作曲講座に挑戦するも、挫折しているらしいこと」に気づきました。そして、我々の議論がその失敗原因を解明し、多くの同志達に解決策を提案できる可能性にも。

 この時、「入門さえできない人のための作曲講座」を作るため、「PBMの会」が産声を上げたのです。