2015年1月1日木曜日

「『入門さえできない人のための作曲講座』やさぐれ編」 その1 ~何でこんな動画ができたのか~

 この「やさぐれ編」は、本編の動画製作の経緯や裏話を紹介するものです。「PBMの会」の雑談のなかで「そのうち、講座のメイキングを動画化してみたら面白いかもね」と言っていたら、話が煮詰まって実現してしまった冗談半分のシロモノです。「そんなもん書いているヒマがあったら、とっとと本編を製作せよ」というツッコミは平にご容赦願います。
 なお、当初は動画化を想定していたため、さとうささらとGUMIの会話を想定した形で作成しております。また、文中に各方面に無駄に喧嘩を売っているかに見える発言・放言が少なからず混ざっておりますが(※)、あくまで文章のノリを重視した結果であり決して悪意はありませんので、どうか広い心で読み流して頂けますようお願い致します。


※動画の作成中、一部のメンバーが疲れてやさぐれた頭で書き殴った原稿がベースなのです。それ故の『やさぐれ編』……
(0)自己紹介っ!


さとうささら「本編の動画解説でおなじみ、さとうささらです。登場ツールの『CeVIO Creative Studio』も合わせてよろしくお願いします!」
GUMI「助っ人で登場の『めぐっぽいど』ことGUMIだよ。『Megpoid』、『Megpoid Talk』もよろしくね! 今回の講座は……」
ささら「私たち二人の会話形式でお送りさせていただきますね」
ささら・GUMI「「よろしくお願いしま~す!」」
(1)素人の素人による素人のための……


GUMI「えっと、ささらさん。今回のお題は『入門さえできなかった人のための作曲講座』のメイキングってことらしいけど?」
ささら「メイキングっていうか、ぶっちゃけ話みたいなものなんですけれどね。動画の方にもいろいろコメントをつけてもらっているので、その回答も兼ねて、この講座を作った『PBMの会』の立場と意図を説明しておこうってことなんですよ」
GUMI「了解、じゃあ最初から。PBMの会って、このブログには『Play by Music』の略だって書いてあるけど。音楽好きの集まり?」
ささら「実は違います。本当はPBMは『Play by Mail』、手紙を使って遊ぶRPGみたいな超マイナーなゲームの略なんです。まあ遊演体とかAISとか蓬莱学園とか蒸熱狂想曲って言っても知っている人の方が稀と思いますけど、要は畑違いのサブカルジャンルの愛好家集団です。で、その中にボカロが大好きな人がいて、自分でもボカロ曲を作りたいと言い出したのが音楽関係の活動の始まりなんですよ」
GUMI「ああ、その人のために講座動画を作ったんだ」
ささら「いえ、そんな簡単な話じゃありません。最初はもちろんメンバーの中で相談しました。昔、多少ピアノを習っていて絶対音感持ちで、本格的なポップスは無理だけどピアノ伴奏つきの簡単なメロディなら作れるよって人がいて、まずその二人で話を始めたんです。ところが互いに互いの言っていることが理解できない」
GUMI「へえ」
ささら「きちんと音楽教育を受けた人って、基本的に『できない人』の感覚がわからないんですよ。特に幼少期にピアノやバイオリンを腕のいい先生に習ったか、『ソルフェージュ』っていう音の聞き取り訓練をやった人はだいたい次に示すぐらいのことができて、それを誰でも出来る当たり前のことだと思っているんですね」
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[「できる人」の技能例]
・五線譜を見て即座にメロディを脳内再生できる
・歌を聞いて憶える=歌える=楽譜にできる
・既存の曲を分解し分析して簡単なアレンジが可能
・拍子とか調とかが何かを感覚的にわかっており、必要に応じて適当に使い分ける
・コード進行の仕組みを実践レベルで理解していて曲作りに利用できるか、無意識に刷り込まれていてそもそも意識すらしていない
・メロディを聞くと該当するコードがだいたいわかる(=伴奏がつけられる)
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GUMI「……あの、これを『誰でもできる』って? 正気?」
ささら「いえ、狂気というか異常というか、とにかく『曲作りの下地』がもう完璧にあるわけですよ。そのせいで、『誰でもきっかけさえあればメロディぐらい簡単に作れるはずだ!』って思い込むケースが多いみたいなんです。本当のド素人って、今のがどれ一つできないどころか、そもそも『そういう「技術」が世の中にあることさえよく知らない』ことが多いのにです」
GUMI「それじゃあ、まったく会話にならないよね……」
ささら「ならなかったんです、実際に。そんなわけで別の方法を試そうと、ニコ動の初心者向けの作曲講座を幾つか見たり、作曲入門の教本を眺めて見たりもしたわけですよ」
GUMI「それでうまく……いかなかったみたいだね」
ささら「ええまったく。それであれこれ議論すること一年近く、『PBMの会』が辿り着いた結論はこうです」
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[作曲講座に関する結論]
「世間の初心者向け作曲講座は、作者が『初心者とはこういうものだ』と想像した虚像向けに作られている。だがほとんどの場合、『真の音楽初心者』は想定されたほどレベルの高い存在ではない」
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ささら「例えば、『鼻歌作曲法』ってあるでしょう。鼻歌を録音してそれを楽譜化して作曲する方法ですけれど……」
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[ド素人が「鼻歌作曲」できない原因]
①そもそも頭の中の音を鼻歌レベルに具体化できない
②出した音の音程がわからない。楽器の音と比べて特定するにしても、多大な時間と労力がかかる
③四分音符とか八分音符とか、長さの指定の目安がわからない
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ささら「これが『できない側』の状況で、実際にやろうとしたらこの3項目のそれぞれに音楽技能が必要なわけです。でも、講座動画の中で『聴音は必須です』なんてさらっと言わせちゃっている人は、それが特殊技能だって気づいていないか、少なくとも初心者にとってのハードルの高さを相当軽く考えているんです。自分は脊髄反射でできてしまうから。『私は楽器は習ってないけど自力で修行してPになった!』って人もいますけれど、言うまでも無くそんな人は『根っこの才能が相当にある』わけで、凡人と会話が成り立つわけもなく……」
GUMI「あー、作る人が『できて当然』と思ってる技能や才能が、学習の前提になっちゃってるんだね」
ささら「ええ。つまるところ、どの講座も『できない側』の実力や意見や要望を本当に理解して作っているわけじゃないんだねって話になりました」
GUMI「でも、『初心者』っていってもいろいろいるよね。相性みたいなのもあるのかな?」
ささら「それぞれの講座のうp主さんが想定したのに近いレベルの初心者さんや、本質的に音楽センスがある人は、その講座を見て上達できるでしょう。でも、大多数の方は何を言われているのかさえ理解できないままに『門前払い』だと思います」
GUMI「あ、それで『入門さえできない人のための』作曲講座なんだね」
ささら「はい。運良くといいますか、たまたま『PBMの会』の『できる側』にいる人が商業誌のライター上がりで、『読者のレベルをよく見て、その目線に合わせて原稿を書く』ことに慣れていたんです。それで、今話したような理解をベースに、『できない側』を読者だと想定して、『これならできるよね?』と、その人としては相当に噛み砕いたつもりの解説原稿を書きました」
GUMI「それが動画の元になったと」
ささら「いえ、それでようやく叩き台というか叩かれ台という程度です。でもまあ、確かにだいぶ分かりやすくなったので、動画化の話が出たところでメンバーの中の学術的な分析が得意な人が介入しました。『できる側』と『できない側』の両方の発言を聞いて内容を分析して、どこで噛み合っていないかを指摘して、あやふやに済ませている部分を全て『具体的な手順』に落とし込ませたんです。さらに『できない側』も原稿の中で理解できない項目は徹底的に直させて、『自分が実践できる教え方』にさせました。最終的には商業でゲームのプロデューサーをやっているメンバーに第三者チェックをお願いして全体構成をまとめ直して、それでああいう動画が完成しました」
GUMI「結構、苦労してるんだね……。でもまあ、教わる側が口出しして完成させた講座動画っていうのも珍しいかも知れないね」
ささら「ええ、プロが監修しました的な作曲講座はニコ動にも幾つか上がっていますし、逆に初心者製作を謳うものもありますが、『知識のある人の解説』+『ド素人の監修』という構成は割と盲点でしょう。実際、この動画の内容で『PBMの会』のメンバー自身もメロディ作りの練習をしていますし」
GUMI「へえ、どんなのができたの?」
ささら「…… 『聞かないで下さい』とのことです。まあ、『ド素人の作例』としてどこかで公開するかもしれません」
(2)次回に向けて


ささら「とまあ、そんなわけで、当講座は『素人の意見や要望』を大々的に募集しています。皆様の正直な感想や苦情があればあるほど、講座の質の向上につながり、より理解しやすいものにしていけると思います」
GUMI「動画についたコメントもできるだけ拾っていくつもりだけど、細かい話はこちらのブログに書いてもらった方が反応しやすいからね!」
ささら「えっと、それから次回についてですが……いよいよ『やさぐれ編』の本領発揮! 『世間の作曲講座をぶった切り!』的な内容だそうです」
GUMI「あ……ここまででも随分と好き放題言ってたけど、もっとひどくやるの?」
ささら「正確にはですね、ニコ動の他の作曲講座はこの講座の教師にも反面教師にもなっているので、その辺をふまえて『他の講座が素人向けではないと思った具体的な理由』や『他の講座を利用する場合に注意した方がいい点』なんかについての私見を述べるそうです。そう、例えば『初心者向けの講座でまずコード進行の規則から教えるのっておかしくない? 既存のコードをベースにメロディを作れるようになって、それじゃ足りなくなってから自作すればいいんだから順番が違うでしょ?』とか、そんな感じで。特に世間の『コード偏重主義』には多々言いたいことがあるそうです」
GUMI「……まあ、敵を作らない範囲でよろしくね。それでは……」
ささら・GUMI「御読了ありがとうございました! 次回もよろしくお願いします!」

~その2に続く~

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